RPAエンジニアの雑記

RPA(Blue Prism)について色々記載してます。

(BluePrism)IE用のオブジェクトをChrome、Firefox、Edge用にコンバートする

ご無沙汰しております。ガングロギャルのおむおむです。

先週、Blue Prismのバージョン6.9がリリースされました。
www.ebocean.work

リリースノートを翻訳してツイートしたら
記事に取り上げていただけました。
先行者利益ってやつですね(テキトー)

さて、今回のアップデートで最も注力されていたのが
IE以外のブラウザ(ChromeFirefoxChromium Edge)の操作です。

Microsoft 365がIEのサポートをぼちぼち終了するというニュースもあり、
本格的に社内システムやブラウザの
移行を考えているところも多いのではないでしょうか。
blogs.windows.com

ここで問題になってくるのは、
IEで動かしているロボを、また一から作り直して
別ブラウザ用に作り直さなければいけない

ということです。

f:id:newgraduate19:20200908123246p:plain

面倒ですよね。
IEとブラウザで、対応するアプリケーションモデラーの要素を
いちいちちまちまポチポチするのは非効率です。
それこそRPAでやれ、という感じです。
チョベリバです。

そんなあなたにおすすめなのが、こちら!
Application Modeller Conversion Toolです!


digitalexchange.blueprism.com

GitHubのリンクはこちら↓
github.com

概要

IE操作用に作られたオブジェクトのエクスポートファイルや、
そのオブジェクトが含まれたリリースファイルの
XML構造を書き換えて、
ブラウザ用に自動的にコンバートしてくれます。

☆画☆期☆的☆

ソックタッチぐらい画期的ですね。
withnews.jp

ではその使い方を見ていきましょう。

Blue Prismの言語変更

まず、事前準備としてBlue Prismの言語を
英語に変更する必要があります。
英語であれば、地域はどこでもOKっぽいです。

ちなみに対応しているバージョンは、当然ですが、
ブラウザモードが実装されたv6.3以降です。

AMIドキュメントのエクスポート

まずは、AMIドキュメントを単一のHTMLファイルとして
エクスポートしてあげる必要があります。

これのことですね。
www.ebocean.work

どうやらバージョンごとに
オブジェクトファイルやリリースファイルの構造に
若干の差異があるようなので、
バージョンを正確に特定するために
AMIドキュメントを使用するらしいです。

そして、開くときはChromeと指定されているので、
別のブラウザをメインで使用している方は、
予めChromeにHTMLファイルの関連付けをしておくか、
Chromeで再度開きなおす必要があります。

そしてCtrl + SでHTMLファイルを保存します。
このとき、ファイルの種類
ウェブページ、HTMLのみを選択してください。

そして、ファイル名は必ず
Application Manager Operations.htmlとしてください。
一言一句違ってはダメです。
f:id:newgraduate19:20200908153822p:plain

オブジェクトをエクスポートする

続いて、変換対象のオブジェクト単体、
もしくはオブジェクトが含まれたリリースファイルを
エクスポートしておきます。

なお、アプリケーションモデラー内に
Win32やAAなど、別のスパイモードが含まれている場合でも
その部分は特に変更されず、あくまでIE HTMLモードのみ変換されます。
賢い!

コンバートしてみよう

では実際にコンバートしてみましょう。

ZIPファイル内にある
BPAppModellerConversionTool.exeを起動します。
f:id:newgraduate19:20200908155116p:plain

ザッツシンプル☆

機能性第一、必要以上のデザイン性などアウトオブ眼中。
質実剛健とはこのことか。

次に、Load an "Application Manager Operations.html" Fileペインの
Browse...から、先ほど保存したHTMLファイルを選択します。
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正常に読み込まれると、
Load a "Conversion Rules" Fileペインの
Browse...ボタンが活性化するので、
そこからConversion Rulesファイルを選択します。

ZIPファイルの中に入っているXMLファイルですね。
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こちらも正常に読み込まれると、画面中央に
アプリケーションモデラーの各属性の
変換ルールが表示されます。
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最後に、Load a Blue Prism Release...のペインの
Browse...から、コンバートしたい
オブジェクトもしくはリリースファイルを選択します。
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正常に読み込まれると、
ファイルパスの末尾にタイムスタンプがついた形で
自動的に保存先のファイルパスが入力されます。
必要に応じて変更しましょう。
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ファイルパスの指定が完了したら、
右側のConvertボタンをクリックします。
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すると、使用するブラウザの実行ファイルのパスの入力を求められます。
今回はChromium Edgeを選択してみます。
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以上でコンバート完了です!めっちゃ簡単ですね!
たまごっちの育成よりも簡単です!

インポートしてみよう

ではどのようにコンバートされているのか、
実際に見てみましょう。

コンバートの前後でオブジェクトのIDは変わっていないので、
上書きすることも、別オブジェクトとしてインポートすることも可能です。

インポートしてみると、オブジェクト名が
(元のオブジェクト名) - Chromeになっている。。。
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が、中身を見てみたらちゃんとEdgeが指定されていました。
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そして、肝心な各要素の属性については...
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ちゃんとコンバートされてますね!

そして、操作ステージや読み取りステージで
アクションが変更された箇所については、
すべてのステージにブレークポイントが設定されており、
デバッグしやすいようになっているのです!!!
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チョベリグ

もちろん、ルールに従って機械的にコンバートしているだけなので、
しっかりとテストしなおすことが必要です。
が、しかし、これだけでもとてつもない工数削減になりそうですね!

ほかにも、コンバート結果のレポートを出力したり、
configファイルをいじったりできるなど諸々できるようです。
詳しくは同梱のドキュメントを読んでください。

まとめ

IE⇒他ブラウザへのコンバートが容易に!
・対象のオブジェクトをパッケージにまとめてリリースすると、
 一括でコンバートできるので工数削減!
・移行が簡単、マンモスうれぴー☆

有給休暇を使って、溜まっていた諸々の手続きも完了・・・!
ハッピーアワー、楽しんできます☆